ハチミツ×シュガー



「……これからもっと凄い事していくのに。今からそれだと先が思いやられる」

 くくっと笑って私のおでこにキスをした。



 ――もっとすごい事って……っ


「……エッチ…」


「はぁ?当たり前だろ?今だってすげー我慢してるよ。

 ……先に言っとくけど。俺の独占欲ハンパないから。
 覚悟しといて」


 そう言って、私をその腕の中に優しく包み込んだ彼の心音は、早鐘を打っていた。



「……ゆっくり、お願いします」


 彼の背中に手を回す。



「ははっ 頑張ります」


 彼の、鼻から抜ける笑いと共に、優しい一言が聞こえた。



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