ハチミツ×シュガー



 さすがに3時間目までさぼるわけにはいかず、二人教室に向かった。

 教室に入ってすぐ、真弓に捕まって色々聞かれたけど。お昼休みに話す事にして、残りの授業を受けた。




「教室入ったら岬は泣いてるし、他の女子もギャーギャー騒いで大変だったんだよ〜」


 お昼に二人、中庭でご飯を食べていた。
 真弓が女子からの質問をはねつけてくれてるおかげで、まだ大きな騒動にはなってない。

 ……あと、小沢くん達も助けてくれたみたい。



「――ごめんね」


 真弓にまで迷惑をかけてしまってる。

 私は申し訳なくて、泣きそうになった。



「……謝んないでよ。迷惑なんかじゃないんだから。

 楓と西城の事、正直嫌だったけどアイツなりに楓を守ろうとしてる。

 私も楓を守りたい。

 これは私の意志でしてる事なんだから、謝んないで」


 真弓が私を見つめて言ってくれた一言に……私はやっと、笑顔を作った。



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