ハチミツ×シュガー





「もぉ、隠さない方がいいんじゃないの?
 皇くんだって、西城と楓の事すでに知ってるでしょ?」


 教室に向かう中、真弓が呆れたように聞いてきた。


「知ってる、と思う。……けど…」


 正直、ハッキリと私から話した訳じゃないから……微妙だよね。



「――まぁ、言いづらいのは分かるけど…」


 真弓は、私と皇の関係を知ってるから少し複雑そう。




カラカラ…


 教室に入ると、岬さん達がこちらを一斉に見たのが分かった。

 私は気にした素振りを見せず、席に向かう。




「なぁ、如月」

 斉藤くんが少し真面目な顔で話しかけてきた。


「……何?」


 昨日の事があるから、ちょっと気まずい。



< 313 / 771 >

この作品をシェア

pagetop