ハチミツ×シュガー




 私の質問に


「……俺達が5歳の時だよ」

 低い、何かを含んでるような声で答える皇。


 私は、「そっか…」と何でもないように言うしかできなくて。

「……私もお風呂に入ってくる」


 空気に耐えられなくて、そのまま皇を置いてリビングを後にした。





 ……まだ鮮明に覚えてる。



 今よりも表情豊かな皇。

 笑顔でいつも私と遊んでくれた、“従兄”の皇。





 皇の顔から表情が消えたのは……いくつからだった…?




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