ハチミツ×シュガー

　冬の寒空の中、月明かりに照らされてる私達。


　叔父さんと叔母さんはクスクス笑って車のドアを開けた。

　私はその音にビクリと体を震わせ、けして回避できない別れにまた、涙した。




『ﾋｯｸ……ｽﾞｽﾞ……ﾋｯ…』

『かえでちゃん…』
『やだぁ…ﾋｯｸ…』

『――かえでちゃん！
　かえでちゃんはボクのおよめさんになるんだ。

　そしたら、ほんとうの“かぞく”になれるんだよ？』


『……およめさん…？』


『そう！　およめさんっ
　そしたら、さよならしなくていいんだ！

　ね？ママ！』


　皇は叔母さんを見上げて笑顔で聞くと、叔母さんさんは苦笑いをして小さく頷いた。



『……およめさん…』



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