ハチミツ×シュガー





 フワッと、体が軽くなった。


 ……ユラユラ揺れて、浮いてる感じ。


 私がそっと目を開けると……皇の顔が斜め上にあった。




「…あ、れ…?」


 状況が分からずただひたすら皇を見ていると。
 視線に気づいた皇が、私に優しく微笑んだ。



「ソファーでうたた寝してたんだよ。
 あとちょっとだから、部屋につくまで待って」



カチャ…

 私を抱き抱えたまま器用にドアを開けて、真っ暗な私の部屋に入っていく。


 そして、そのままベッドにゆっくりと下ろした。



「ありがと…」

「――ゆっくり寝ろよ」

 頭を撫でて、そのまま部屋を出て行こうとする皇。




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