ハチミツ×シュガー

「ふふっ　だから、そんなに警戒しないで？」



　笑顔で首を傾げながら、ゆっくりと私に近づく。

　私は固まってしまって、動けない。





「如月さんと皇くんの関係を……

　彼方は、知ってるのかな？」



　――なんで。



「あら？
　もしかして、彼方に教えてないの？」


　わざとらしく眉を下げて心配そうに私を見る岬さん。





　……なんで？

　なんで岬さんが




「――そう…。
　言って、ないの」


　くるりと身を翻して、友達の元へ戻る彼女。

　段々広がる距離に、小さく息を吐いた瞬間

「如月さん」


　岬さんの声に、ビクリと肩を震わせた。



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