ハチミツ×シュガー
「皇……話が、あるの」
皇の顔からスッと笑顔が消えた。
……ああ、あの時と一緒だね。
叔父さんと叔母さんが亡くなって家に来た時。
いとこのお兄ちゃんだった皇が、“双子のお兄ちゃん”になった時と一緒。
パパが前日から、皇がいる家に行き“男同士の話”をして皇を連れ帰った。
……いま思えば。
話の内容は……あの話だろう。
私だけが知らなかった。
ママとパパが事故で亡くなるまで。
皇……教えてくれて……
私にも、分かち合わせてくれてありがとう。
あの時、永遠に亡くしたはずの“家族”を作ってくれて、ありがとう。
――そして
西城くんを好きで、
……ごめん。
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