ハチミツ×シュガー



「な、如月…」


 L字のソファーに座っていた私のすぐ横に、斉藤くんが座った。

 そして、周りを気にしながら少し小声で。

「あの、さ……映画、行かないか?」


 突然の言葉に、私は反応出来なかった。



「いやっ 嫌ならいいからっ!
 あぁ…でもやっぱり一緒に行きたいっていうかっ

 ――あ゙ぁ゙…っ
 俺、何言ってんだろ…」


 一人焦りながら話す斉藤くんに、私だけじゃなく、周りのみんなも唖然としてる。



「――いいや、今の忘れ」「いいよ?」


 「忘れて」と言おうとさた斉藤くんに被せた。


「映画、行こう?」


 目を見開いてる斉藤くん。
 私は笑顔で答えた。







「いいねぇ〜!映画!

 みんなで行こっ」



「………は?」




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