ハチミツ×シュガー
「……楓」
皇が私を呼ぶ。……けど。
聞こえないフリをしてしまった。
皇も気づいたのか、それ以上私を呼ばない。
そのまま家につき、お互い話さないで夜を迎えた。
ブィー…ブィー…ン
部屋のベットで横になってると、携帯が震える。
携帯を取り開いてみると、メールが一通届いてた。
flom 斉藤 健太くん
―――――――――――
映画行くの今週の土曜日
で大丈夫か?
――…斉藤くん……
私は迷いながら……それでも、「大丈夫」と返事を打つ。
「……西城くん…」
呟いた言葉は、誰の耳にも届かない。
……彼の耳にも。
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