ハチミツ×シュガー
22
ショッピングモールを出て5分ほど歩くと、噴水のある公園に着いた。
時刻は17時過ぎ。
家族連れはすでに帰り始めてて、この公園にいるのはカップルかジョギングする人達ばかり。
「はい、暑いからうまいよ」
「――ありがとう…」
私達の座るベンチから少し離れた場所のかき氷屋さん。
斉藤くんが見つけると、私をベンチに座らせて買ってきてくれた。
私はイチゴ。斉藤くんはブルーハワイをゆっくり食べる。
夕方になっても日差しはまだ強い。……けど、すぐ目の前の噴水のせいか、風が吹くと一瞬、冷たい風が体を通り抜けて涼しくなる。
「――風が気持ちいいね」
かき氷を口に含んで目を閉じると、気持ちが落ち着いてきた。
「……確かに、気持ちいいな」
隣から小さな彼の言葉が聞こえる。
さぁ、どこから話そうかな……。
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