ハチミツ×シュガー
そこは会議用の長い机とパイプ椅子が置いてある部屋だった。
「……埃くせぇ」
西城くんが窓際に体を預けて、こちらを見る。
私は離れた場所で立ち止まったけど…
「――遠い」
西城くんの言葉に、数歩近付いて、机に軽く腰を掛けた。
二人黙ってるから余計に落ち着かない。
西城くんがどうして私をここに連れてきたのか、全く分からない。
「如月」
今までと変わらない彼の声に、ピクリと体が反応してしまった。
「あんな所で斉藤と何してたんだ?」
見てはいけなかったのに、見てしまった彼の顔。
私のこめかみに、ツーッと汗が流れた。
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