ハチミツ×シュガー

　すでに、無言でいる事に焦ってしまって、何て声をかけたらいいか頭の中がぐるぐる酷い事になってる。


　皇は気づいてないのか、気づいてるのか…。

　何もなかったかのように、エレベーターの到着を静かに待っていた。


　……これは、私からきちんと報告しなきゃダメなんだよね。



　意を決して皇に目線を合わせた途端。


チン…

　私の決心は、脆くも崩れ去った――…。




　そのままエレベーターに乗り込み、目的の階数ボタンを押し、静かに到着を待つ。



　……なんかもう……色々疲れたな…。


　そのまま到着すると、皇に続いて私も黙ってエレベーターから降りた。




　――とりあえず、お茶を飲んで、落ち着いてから話そう。


　そう決意して、深く息を吐いた……。




．