ハチミツ×シュガー



「バカ女」


 私が見上げると同時に、西城くんはとんでも無い悪口を言ってきた。


「なっ」
「彼方!誤解するなよっ
 俺、如月に見られて恥ずかしくなったとか、そんな事無いからなっ!?」


 私がムカついて文句を言おうとした時。
 斉藤くんが何故か慌てて弁解をし始めた。



「あはははっ 健太、そうだって言ってるようなもんだよ!」


 遅れて登場の亜衣ちゃんが、お腹を抱えて斉藤くんの肩をバシバシ叩いて笑ってる。

 その行動に斉藤くんは怒りもせず、顔色悪くオロオロしていて、見てる方が何故か可哀想に思えてきた。



「ああぁぁぁっ マジで違うから〜〜っ!」


 両手をブンブン振りながら、何故か叫ぶ彼。



「……斉藤のせいじゃねぇよ。
 この無自覚ウルトラ天然娘が悪い」



 ……それって……話の内容的に私の事だよね?!


「ちょっと!私が何を」「全員揃ったからもう行くよ」



 皇の一言に私の言葉はかき消されて、「そうだな」と彼らは私を置いて先に歩いていく。


 ……納得出来ないんですけどっ



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