ハチミツ×シュガー
この想いを……
どうやって伝えたらいいのか、分からない。
いつもうまく伝えられなくて。
もどかしくて。
だから、抱き締めたい。
私の想いに触れてほしい――…。
「……西城くん…
私を見つけてくれて、ありがとう…」
そっと、彼の顔に近づく。
……触れた、唇。
ありがとう。
私を、皇を、救ってくれて。
ありがとう。
こんな私を大事に思ってくれて。
「――楓」
世界は二人きり。
彼の想いは、言葉から風になって私の肌を駆け廻る。
そうしていつも、私の鼓膜を震わせるの。
「――ずっと好きだよ」
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