ハチミツ×シュガー



 ―――きさらぎ、

 キ サ ラ ギ ……



「――っあぁ!」


 突然の私の声に、先生と隣の女の子は体をビクリと震わせた。



「あっ、いやっ!……何でもないデス…」



 いやいや、まさか、ね?

 一瞬、うちのクラスの男子の姿が出てきたけど。隣の女の子とは姿形が全然違う。

 チラッと盗み見るけど……うん、絶対違う。

 正直、見た目はずんぐりむっくりのただの女の子。
 ただそこに居るだけで存在感があるクラスメイトとは、明らかに無関係。

 私はそう判断して、先生にとっとと薬をもらいベッドに横にならせてもらった。

 彼女は私が熟睡してる間にクラスへ戻ったみたい。








「――洋子!」

「ん……あ、れ?」


 突然の呼び声に目を開けると、亜衣があきれた顔で私を見下ろしていた。



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