ハチミツ×シュガー



「へっ? ああ、違うよ?
 軽く頭痛かっただけ。今はスッキリ♪」


 そうして私達のクラスがある3階に着いた。



「お腹空いたぁ!」


 亜衣と2人、急ぎ足で席に戻ると


「ああ、席替え、決まったから」


 亜衣が思い出したように私に言ってきた。



「洋子の席はあそこ」

 指差した先には、確かにサイドに私のバックがかかってる机があった。

 場所は窓際から2列目の一番後ろ。

 うん。場所的には悪くない。
 亜衣は私の席の右斜め前。前の席と同じ場所。



「ありがと」


 そう言って席に向かうと……窓際の隣の席の男の子が目に映った。




 あれは……噂の“如月 皇”だ。



 気づいた瞬間、一際大きく胸が鳴った。



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