ハチミツ×シュガー
「ほらほら、洋子も皇も落ち着いて……」
あまりの私達のやり取りに、亜衣が間に入る。
でも、鼻で笑って私を見下ろしたコイツだけは許せないっ!
「アンタみたいな男、大っ嫌い!」
―――――――……
―――――――――――……
「……何度思い出してもムカつく〜〜〜っ!」
今は午後の授業中。
アレからすぐにお弁当を持って外に出た。亜衣の指示で。
確かにあんな失礼な人が居る場所で楽しみにしていたお弁当を食べるなんて、絶対に嫌だったから良い判断だ。
青空の中食べるお弁当は、気持ちを落ち着かせてくれる。
「……早く席替えしたいな…」
亜衣と田村くんとあと一人、隣のクラスの友達も、私の趣味をちゃんと認めてくれてる。
……あんな、バカにしたりしない。
あんなヤツ大嫌い!
――これが、私が彼を“大嫌い”になったきっかけ。
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