ハチミツ×シュガー
2
あれから2週間。
隣の彼とはろくに話さない日々が続いてる。
「洋子〜 帰ろ〜」
亜衣がすでにドアの前で待ってる。
私はすぐに鞄を手に、彼女のもとへ急いだ。
「あ…っ」
私がそのまま教室を出ようと一歩、足を踏み出したら。亜衣が小さな声を出して私の袖を掴んだ。
視線は廊下の先を見つめたまま。
私は何だと目線を廊下に向けると
「――西城くん…」
と、見た事ある女の子が歩いてた。
「……何だろね、あの子」
亜衣は答えを求めてないように思えたから、あえて私も答えなかった。
二人の後ろ姿をただ、2人で黙って見ていた。
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