ハチミツ×シュガー



 今なら如月くんと兄妹だと言われても、納得出来ちゃうかも。


 真っ黒な艶々の髪と黒目が大きい、切れ長の瞳。

 そして、見つめられると一瞬ドキリとしてしまう眼力。




「如月くんと妹さん、似てるよね?」


 休憩時間に隣にいた彼。何気なく呟いた私の言葉に一瞬、目を見開いたけど。


「そうか? ありがとう」

 すぐいつもの真顔に戻って、何故かお礼まで言われてしまった。


 ――何?……気持ち悪い。


 そのまま次の授業の用意をしてると、


「藤井は見た目と中身が全然違うんだな」



 ……へ?


 隣を見ると、彼は左手で頬づえしながら私を見ていた。



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