ハチミツ×シュガー



「――もう、何なの?」


 呆れて物も言えない。

 いや、言ってるけど。
 でもさ、普通勝手に部屋入ったりする?


 ――しかも――



「何の、つもり?」



 私の目の前には、如月くん。

 その向こうには、天井が見えてる。


「……分からないか?」

 私の両手首をベッドに押さえつけてる彼は、キレイな笑みを浮かべてる。


「いや、この姿の事じゃなくて。何でこんな事してるのかを聞きたいんだけど?」


 どこまでも私をからかうつもりなのね?


「したいから」


 ――本当に、ムカつく。


「ふざけてないで、今すぐ放して」




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