ハチミツ×シュガー



 ―――わたし?



 皇くんは私をずっと見つめたまま、私の答えを待ってるみたいだ。


 ……私は……


「胸が、モヤモヤする。

 もしそれが本当なら、西城くんはきっと傷つくし…」


 言いながら、何かがズレてる気がした。



「西城か…」


 皇くんが一瞬、小さく息を吐いた。

 ――けど。それは本当に一瞬過ぎて


「俺達は、双子だよ」


 その一言に、私は頭が真っ白になった。



「じゃあ……小さい頃一人っ子だったっていうのは…?」

「家の事情だからあまり深く言うつもりないけど。正真正銘、血の繋がった兄妹だよ」



 真っ直ぐな彼の瞳に、私はただ、小さく頷いた。




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