ハチミツ×シュガー



「――んっ」


 何なの?

 どうしていつもそうやって私を翻弄するの?



「……んんっ」

「罰、だ」


 ――それって何の…?



「おれ……が………と…」



 ――分かんないよ…っ


 ハッキリ言ってくれないと……キスが、あまりに心地良くて――…



――ブッ

『2年C組、如月 皇!
 大至急生徒会室までっ』

――ブッ




「「………」」



 ……あれって……生徒会長の声だよね?




 あまりの急な出来事に固まった私達。



「はぁ…行ってくる……」


 大きな溜息を吐き、何故かうなだれて鞄を持つ皇くん。

 生徒会長の相手は殊更大変みたいね。



「行ってらっしゃい。
 また明日ね?」


 彼は振り向きもせず、そのまま片手を上げて教室を後にした。



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