ハチミツ×シュガー
「な…っ そうじゃなくてっ!」
もう! 何なのっ!
この間は何も邪魔しなかったじゃない!
「好きじゃないなら問題ないだろ?」
「……好きじゃなくても……好きになれるかもしれないじゃない…っ」
私の言葉に彼は黙った。私はそのまま続ける。
「中川くん私を1年の時からずっと好きでいてくれたんだって。そんな事言われたら、私だって…」
「そんなのただの同情だろ?」
同情…?
なに、それ。
「……にも……
何にも知らないくせにっ」
私は手に持ってた財布を皇くんに投げつけて走り去る。
――ふざけないで。
同情だっていいじゃない!それだって!
その感情だっていつかは本物になる…っ
だってなったもの!
本物に、なったんだもの!
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