ハチミツ×シュガー



 俺は世間一般で言う“イケメン”らしく、昔からこんな事が後を絶えなかった。


 ――っていうか、見た目だけで好きだって言われても説得力ねぇし。

 マジでウザい。


 気付けば、女なんて大嫌いになっていた。


 ……いや、だからといって、男なら良いってもんでもないけどな。





「ははっ モテモテ彼方くん、そんな君にライバル出現!」


 親友の小沢がケラケラ笑いながら言ってきた。
 周りの奴らも『あぁ〜』なんて、知ってる感じだ。



「――てか何だよ、ライバルって…」


 正直大して興味無かったけど、一応聞いてみた。


「あれ?彼方知らない?
 隣のクラスの“如月 皇”。

 中学の頃から『氷の王子』って呼ばれてたんだってさ」



 ……何だよ、その通り名は。



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