ハチミツ×シュガー



 俺の呟きに、彼女は黙ったまま。


「俺とお前だって、お互いの気持ちを伝え合った後に色々あっただろ?
 それは第三者からの嫌がらせだったり、思い違いからだったり……

 でも、俺達は自分達の力で戻った。

 誰かを傷つけたりしたけど…それでも、お互いがお互いを必要だと思ったからだ。アイツ等もそれに気づいたのが今だったって事だろ?
 それなら、本人同士が動き出すのが一番なんだと、俺は思うぞ?」



 最後は彼女を安心させるように笑うと、彼女は恥ずかしそうに、はにかんだ。





「彼方… 好き」



 彼女の一言に、俺の理性なんてぶっ飛んだ。



「チッ ――もう限界」


ガタガタッ

「えっ か、彼方!
 まだ食事中…っ!」


 うるさい。


 彼女を抱き上げて、寝室まで運ぶ。


「ちょっ」

「うるさいよ。
 さっき玄関でキスしてからずっと我慢してたのに…本当にヒドい奴だな、お前は」




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