ハチミツ×シュガー



「…いてくれるんだろ?ずっと傍に……


 ――まぁ、俺だって放すつもり、ないけどね」



 彼女は俺の呟きなんて聞いてなくて…いつの間にか、俺の腕の中で静かな寝息をたて始めてた。



 ……ちょっと激しくし過ぎたかな(笑)


 そっと、彼女の頭にキスを落とした…。






 放さないよ、絶対に。


 泣いても喚いても、無意味だから。

 ……だからどうか、諦めて――


 俺の腕の中で呼吸していて。






「はぁ… また渡しそびれた……」



 大学に入ってから皇と2人、小さな会社を興した。
 主にネットの中の小さな世界で、だけど。


 それが面白いくらいにうまくいって……気付いたら、俺らだけじゃ手が足りなくて。
 小沢と田村に手伝って貰わないと回らない位に稼がせてもらってる。




 ――実は、このマンションもその稼ぎで借りてる。



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