ハチミツ×シュガー



「――どのタイミングで渡そうか…」



 会社を興して初めての収入で、彼女へのプレゼントを買った。

 もう、何年も前の話だけど。


 ……実はまだ、渡せていない。



 勿体ぶってるつもりはないんだけど。

 恥ずかしいのか何なのか、自分でも判らない感情に振り回されて気づけば……


 ――2年の年月が流れてた。



「…何やってんだろうな、俺は……」




 ――まぁ、いっか。


 いつかは渡せる日がくるだろう。

 ――というか、渡さなければならない日がくるだろう。

 ……近いうちに。


 それまでは…





 そんな事を考えてるいうちに、気付けば。


 俺も眠りに落ちていた。



< 651 / 771 >

この作品をシェア

pagetop