ハチミツ×シュガー
* last *
カチャッ
「久し、ぶり…」
リビングにインターホンが鳴り響き、ドアを開けると、一ヶ月ぶりに見る彼女がいた。
「…久しぶりだな」
俺の言葉に、彼女は緊張してるのか少しぎこちない表情で、それでも笑顔を作って俺を見た。
その彼女を見て、俺も微笑んだ。
「…どうぞ」
ドアを更に開けて、彼女を家に招き入れる。
彼女は少し戸惑いながらも一歩、足を踏み入れた。
俺は彼女が玄関で靴を脱いでる姿を見ながら、ドアを閉めた。
彼女との電話のやりとりの中、本当は近くの喫茶店で話すつもりだった、俺。
…けど。彼女はなぜか俺の家で話したいと言ってきた。
――何故だか、分からないけど…。
不安な気持ち半分、会える喜び半分で、「分かった」と言ってしまった俺。
急いでマンションに帰り慌てて部屋を片付けたら丁度、彼女が来た。
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