ハチミツ×シュガー



『彼方、俺の“義弟”になるお前に、一つ、教えてやる。





 楓と一緒にいた奴は、正真正銘、“女”だ』







 ――それを聞いて、思い出したんだ。


 うちの大学の文化祭でイケメンだと噂になった3人。


 俺と、皇と、“男よりカッコイイ女”




「……あの時、興味持ってたら…」


 気付いたのに…。



 俺の呟きに、愛しの彼女はクスクスと笑ってる。


「その時彼方が美咲に興味持ってたら、今度は私がヤキモチ焼いちゃうかもよ?」


 そう言いながら、顔を真っ赤にして微笑む彼女。



 あぁ……。


 可愛い事を普通に言ってのけるコイツに、一生振り回されるのか…。




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