ハチミツ×シュガー




「えっ、歩いていけるよ?」
「うるさい」

「だって……」
「うるさい」






 マンションの前で、自転車に乗る乗らないで言い合ってる私達。


 両者譲らない。




「楓」


 皇の、低い声。


「……わかったよ」



 一層低い声の皇に、最初から私が勝てるわけ無い。

 溜め息吐いて、渋々皇の後ろに座った。



< 85 / 771 >

この作品をシェア

pagetop