ハチミツ×シュガー



「は?何言ってるの。
 病み上がりなんだからダメだよ」


 皇がちょっとムッとしながら言ってくる。

 でも…。


「大丈夫よ?真弓も一緒だし」



「ダメだ」
「皇!」
「行くぞ」




「過保護過ぎも良くないよ?」


 私達の押し問答に、真弓がニッコリ笑いながら近くまで来た。

 皇は少しも表情を崩さない。



「とりあえず、教室までは俺が連れて行くから。
 佐藤はクラスで見てやってくれ」



 ……一歩も引く気無いんですか。



 私は後ろの荷台に横向で座りながら、皇と真弓、交互に見ながらアタフタしてしまってる。








「じゃあ……間を取って俺が連れて行く」

グイッ



 え……っ?!



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