男の子嫌い克服中
「…嫌いというか男の子は苦手で」

佐原君は笑顔を向けてきた。

「そっか。嫌われてないんだ。良かったー!!

けど、話す時は目を見てちゃんと話すべきだよ」

「……」


どうしようこの空気…。えーと…
「あっ、瑠璃のお弁当おいしいそう」

「ほんとだー」

「瑠璃、口あーん」

ぱく…

「おいしいです。」

「うれしいな。手作りなんだ。」

『すごいー!!』

「碧ちゃん、はい」

「あーん。」パク
「おいしい!」ぎゅっ
「あんたほんとかわいいわ」

「瑠璃ちゃん、俺も俺も」

「…えっ…」

「瑠璃ちゃんの男嫌い俺が克服してあげる。だから……あーん」

「……あの、その…ごめんなさい。わたしっ、結構ですっ」

ーバッタン

屋上から逃げ出してしまった。

そのまま座り込み、いつのまにか涙がこぼれていた…。
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