社長の彼とあたしの恋愛


洸輝の表情が、固まったのが分かる。


「別れるって…。オレと?」


「当たり前じゃない。他に誰がいるのよ」


あたしは、わざと笑ってみせた。


勘の鋭い洸輝に、本心を悟られない為に。


「あたしね、もう洸輝に愛情がないの。好きって気持ちが、失せちゃった」


そう言うと、洸輝は何も言わず、あたしから目をそらした。


「だから、バイバイ。さよなら…」




< 104 / 208 >

この作品をシェア

pagetop