社長の彼とあたしの恋愛


「あ、ありがと」


この手の温もり、フワッと匂う大人の香り。


きっと、忘れるまで、相当時間がかかるんだろうな。



「じゃあね。洸輝。あたし、会社も辞めると思うから」


そうよ。


元々は、寿退社予定だったんだから。


「洸輝との繋がり、全部断ち切るからね」


あたしを支える、その手を振り払って、部屋を出る。


こんな高級マンション、二度と住む事はないだろうな…。




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