Only One



――『…どうすんの?』

「……。」


親子丼も食べ終わって、3人ともお風呂に入って一段落した後、私達はリビングに集まっていた。


『どうにか出来ないの?芹那…。』

「だって…、」

『まぁまぁ、智愛、芹那ちゃんを責めたって意味ないだろ?』

『責めてなんかッ…ないけどさぁ……、』


話の内容は、私の仕事のこと。

今日の朝、店長に辞めたいと言ったこと、店長には納得してもらえず、5日後に返事をすることになったこと、

そして今、頭を悩ませているのは、その5日後のこと――


『芹那は、もう答えは決まってるんだよね…?』

「…うん、まぁ…、」

『それ、聞いても良い?』


私が小さくうなずくと、智愛ちゃんが小さく安堵のため息をついた。




< 111 / 212 >

この作品をシェア

pagetop