Only One
『――じゃ、私の仕事は終わったから、事務所に戻るね。』
店長さんとの話も終わって、智愛ちゃんが帰る。
「ありがとう、智愛ちゃん」
『いーえ。…星川の事、よろしくね。ビシビシ鍛えてくれていいから。』
そう言う智愛ちゃんの顔はニタリと不敵に笑ってた。
隣に星川さんもいるっていうのに…ッ
「そんなっ…いくら何でも、鬼じゃないんだから…。」
『ふふっ、じゃ、頑張ってね、二人とも。』
「またね、」
『お疲れ様です、ボス。』
手をヒラヒラとフリ、帰って行く智愛ちゃんを見送った後、店内の奥に戻った。
『――じゃぁ、早速、仕事についてもらおうかしら。』
「はい!」
『今日はまず、慣れるってことで、2人ともアシスタントに回って。』
「『はい。』」
こうして、店長の指示を聞いて、久しぶりの仕事に胸を高鳴らせた私だった。