Only One
「紗英さんっ…!」
『ちゃんと謝って、スッキリしてきなさいっ。はい、ガンバレッ!』
ドンッ
「ひゃっ!」
紗英さんに強い力で押されて、そのまま厨房の中に入れられた私。
『君って……』
「っ……」
厨房には先週のお兄さんしかおらず、妙な雰囲気が漂う。
「ぁのっ…!」
『??』
普段だったら、男の人に話しかけるなんてこと、絶対しないのに……。
それでも声を掛けたのは、この空気をどうにかしたかったから。
「先週のことで、そのっ……ぁ、謝りたくて!」
『ぇっ……』
心拍数が尋常じゃなく速い。
声も震えてるし、目も合わせらんない。
だって……これが限界…っっ