Only One
ドクッドクッ
「………っ」
家に帰ってからも、落ち着かない鼓動。
このザワザワする気持ちは何…?
嫌だ、嫌だ…っ!!
何でこんなにドキドキしてるの……!?
――『……は?お前、何言ってんの?俺が、お前みたいな奴と付き合うわけねぇだろ?……“ブス”が。』
『……!!』――
……そうよ。
あの時、私は決めたはず。
男なんて、信じないって……
信じた結果がアレだった。
それなら、信じない方がいいって……決めたじゃない。
だから、恋もしなくなった。
また私は、裏切られるだけの恋をする気なの?
……そんなことを考えてたら、ドクドクいってた鼓動も治まって。
いつもの私を取り戻した。