Only One



「これは……?」

『芹那の携帯。』

「え…!?」


で、でもっ…!

あの携帯、解約もまだだしっ…!


「そ、んなっ…ゎ、悪いよっ…!」

『気を使わないで。これは芹那のためなの。このままあの携帯を使うつもり?それじゃぁ、芹那の方が壊れちゃう…。』

「っ……」

『お願い。受け取って?私達に任せて?本当に似てるの。兄貴をストーカーしてた奴らと…。だから、対処法は分かってるの。お願い、芹那…。』

「ぅ、ん…。」


差し出された携帯を、素直に受け取った。

これが、今度から私の……。


『ありがとう。…それで、芹那の仕事なんだけど。』

「うん。」

『休むことは出来る…?』

「え…?」


仕事を、休む…?

どういう、こと……?



< 63 / 212 >

この作品をシェア

pagetop