Only One
『ふぅん…まとめてきたんだ?』
『ぁあ。』
「??」
まとめてきたって…?
何故か、2人の笑顔が黒い気がする。
その間に挟まれる私。
また複雑な気持ちが私を覆っ――…
『芹那、今日から兄貴もここに住むから。』
「・・・え?」
突然すぎて、智愛ちゃんの言葉がよく理解できなかった。
「今…なんて?」
『ん?芹那ちゃん、聞こえなかった?俺も今日から、ここに住むの。』
「―――!?」
まっ……マジですかーっ!?
『まぁ、俺は芹那ちゃんの様子を見に毎日来るってきめてたんだけど……智愛がそれじゃストーカーにここがバレた時怪しまれるからって……、』
『そ♪女2人じゃ何かあった時不安だし、何かと兄貴がいれば便利だから。』
『便利って…。』
「ぁ、私は別に全く構いませんけど…。」
確かに、郁人さんがいてくれたら安心だし。