恋愛日記
雨からの贈り物
そして、向かったのはやっぱり屋上。
小さい頃から空を見上げるのが好きで、悲しいときとか嬉しいときとか、なにかあるたびに空を見上げるんだ。
そしたら、心の中が空になって軽くなった気がするんだ。
またHRのときみたいに屋上の柵にもたれて空を見上げた。
「あー。気持ちいいなぁ。んーーー。」
思いっきり背伸びをした。
やっぱ楽になる。
あぁ、今頃お母さんが帰って来てる頃かな?
あ、言い忘れてたけど、私のお母さんはキャバ嬢とか、風俗?みたいなことしてる。
そのせいで、夜中はお父さんもいないから一人だし、家事も全然しないお母さんの代わりに家事もこなして、お母さんの分のご飯とかお弁当とかも作ったりしてる。
自分で言うのもなんだけど、結構いい娘なんだと思う。
私はケータイを取り出してお母さんに電話をかける。
プルルルルルル
プルルルルルル♫
「はぁい?どーしたの?沙耶。なんか用?」
はぁ。相変わらず酔ってるなぁ。
「別にぃ。母さん何してんのかなって。」
「はぁ?そんなことで電話かけたのかいあんたは。ったく、相変わらずバカ娘だねぇ。変なことで電話する暇があるんだったら勉強しろ勉強!」