規則の守護者
瑞緒はにこりともしない。
「……すみません」
弱々しく謝る茜。
監視班で、真剣に働いているのは瑞緒と茜だけだった。
他の監視者は働かない。
高井瑞緒は笑わない。
茜がやる気を見せた時しか笑わない。
「すみません、僕は」
「いいから」
茜は瑞緒の期待に応えたかった。
情けなくて謝る茜に、瑞緒は膝を折って目の高さを合わせる。
そうして、微笑んだ。
「あなたは悪くないわ。
悪いのは違反よ。
私は、あなたが精一杯頑張っていることを知ってる。
だから今は、ゆっくり休んでね」
安心したのか、嬉しかったのか、茜はふっと頬を緩める。
そうして、唐突にささやいた。
「やっぱり高井さん、笑った顔がいいです。
……よかった」
突然の言葉に瑞緒が目を丸くすると、茜は満足そうに微笑んで、そのまま目をつむって寝入ってしまった。
「……すみません」
弱々しく謝る茜。
監視班で、真剣に働いているのは瑞緒と茜だけだった。
他の監視者は働かない。
高井瑞緒は笑わない。
茜がやる気を見せた時しか笑わない。
「すみません、僕は」
「いいから」
茜は瑞緒の期待に応えたかった。
情けなくて謝る茜に、瑞緒は膝を折って目の高さを合わせる。
そうして、微笑んだ。
「あなたは悪くないわ。
悪いのは違反よ。
私は、あなたが精一杯頑張っていることを知ってる。
だから今は、ゆっくり休んでね」
安心したのか、嬉しかったのか、茜はふっと頬を緩める。
そうして、唐突にささやいた。
「やっぱり高井さん、笑った顔がいいです。
……よかった」
突然の言葉に瑞緒が目を丸くすると、茜は満足そうに微笑んで、そのまま目をつむって寝入ってしまった。