規則の守護者
彼は復讐に燃えていた。


……仲間を逮捕しやがって。


藤見の仲間の多くは、先日、銃刀法違反で捕まった。

その上、仲間の1人である里中康祐は、抵抗して人を撃ったとかで、傷害罪まで付与されている。


……里中は悪くねーよ。撃たせた奴が悪いんだ。


「藤見、早く行こうぜ」


仲間へ銃を配った遠坂が、藤見をせかす。


「……ああ、行こう」


遠坂と残り少ない仲間と共に、藤見は歩き出した。

目指すは、銃取り締まりの最高権力者の巣窟。


監視班の、詰め所。



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