規則の守護者
瑞緒が峰岡の取引現場へ突入し、警察と共に武器の押収を終えた頃には、

すでに暗くなっていた。


銃の数や、取引に関わった人数が多かったため、かなり時間がかかってしまったのだ。


久々の大規模な仕事を終えた瑞緒。

詰め所へ戻る道すがら、瑞緒の目がフェンスを捉える。


穴が、空いていた。


瞬間、瑞緒の体温が下がる。


……まさか。


考えるより早く、瑞緒は坂を駆け登った。

なぜ、わざわざフェンスに大穴を空けたのか。

この先には詰め所がある。


……あれだけの穴を空けるには、機器を使ったとしても時間がかかる。

……美作と園田が気付いたはずだ。


瑞緒は情報板を探り、2人と連絡を取ろうとする。

携帯へ発信するが、出ない。


「……どうして」


茜へ連絡してみる。

やはり、出ない。


木々の奥に、詰め所が見えてくる。

瑞緒は詰め所の中へ駆け込んだ。



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