規則の守護者
翌日、瑞緒は所長室にいた。

所長が、回転椅子を回して瑞緒に尋ねる。


「それ、本気なの?

君以外の監視班員を解雇してほしい、って」


瑞緒は、こくりと頷いた。
泣き腫らした目が赤い。


「本気です」


揺るぎない声。

所長は不服そうにため息をついた。


「……義史君も?

彼、治ったら働く気でいるみたいだけれど」


瑞緒は深く頷いた。

茜はたぶん、働きたがるだろう。

だからこそ、解雇する。



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