規則の守護者
木枯らしが吹き始めた、秋。


武器の取引をしていた峰岡は、銃を構えた瑞緒を見て、呆気に取られた。


「どうしたんだ、お前」


峰岡が驚いたのも無理はない。

睡眠と休息を惜しんで働いた結果、瑞緒はひどくやつれていた。

かすれた声で、彼女は叫ぶ。


「もう、銃の売買なんてやめなさいよ……!

規則が守られなければ、生きていけない人だっているんだから!」


何かと間が抜けている茜。
瑞緒に空をくれた青年。


規則は、弱い者を守るためにある。


「守りなさいよ……

彼らが生きていけるように……」



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