規則の守護者
ひんやりとした冷気が、地面から体へと昇ってくる。

瑞緒は上着を脱ぐと、背を丸めて座り込んでいる青年へかぶせた。


彼が突然の銃撃で腰を抜かしてしまったのなら、瑞緒にも責任がある。

青年は、丈の長い上着を、まるで縋るように握り締めた。



見上げれば、星が白く輝いている。

瑞緒も青年も座っているのに、なぜだか星が近くに思えた。



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