規則の守護者
青年は、泣きそうな顔をしている。

だが青年は、数回またたくと唐突に尋ねた。


「この空、綺麗だったでしょ?」


瑞緒はこくりとうなずく。



だったら、と青年は続けた。


「だったら、僕はあなたを許します。

約束は、規則とは違う。

規則は皆の物で、約束は僕達2人の物だ。

だから僕は、あなたを許そう」



この優しい人を自分は裏切ったのだ、

そう思うと、瑞緒は自分を殺してしまいたかった。


悔しくて、申し訳なくて、自分を許せない。



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