規則の守護者
班長を務めていた男は辞職し、代わりに瑞緒が班長となった。

そして、1人抜けた穴を補うように、若い男が監視班へ赴任してきた。


「はじめまして、茜義史(あかね よしふみ)です。

よろしくお願いします!」


男の割に小柄な彼は、まだ18歳。

監視班では、最も瑞緒と年が近かった。

ちなみに背は、長身の瑞緒よりだいぶ低かった。


「じゃ、フェンスの見回りに行ってもらおうかしら。

穴が開いていたら、すぐに報告してね」

「はい!
行ってきます!」

「……待って。
あなた、地図忘れてるわよ」


茜は、何かとミスが多い部下だった。



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